自己防衛

千葉県は9日、白井市の農家で露地栽培された原木シイタケから、食品中の放射性セシウムの新基準値(1キログラム当たり100ベクレル)の7倍以上の740ベクレルが検出され、検査前の先月下旬に約4キロ販売されていたことが判明したと発表した。

 4月1日以降、県産シイタケから新基準値を超すセシウムが検出されたのは初めてで、県は同市に対し、出荷自粛を要請した。シイタケの出荷自粛・停止はこれまで農家単位で行われていたが、新基準では市町村単位で実施される。

 県森林課によると、この農家は、3月20〜25日に同市内の無人販売所で1袋250グラム入りシイタケを17袋販売。すべて消費されたとみられる。また、同市内の別の農家も3月下旬に500グラム入り10袋を行商販売していた。4月10日 千葉日報ウェブ

http://www.chibanippo.co.jp/c/news/national/76791

4月6日のブログでも書いたが、1年も過ぎると「もう大丈夫だべ」といって、放射性物質について知ろうともしない農家が、直売所などで汚染された農産物を販売してしまう。農協や行政は、出荷停止を恐れて見て見ぬ振りを決め込む。これが現状だと思う。

関西圏の人には地理的な感覚がつかめないかもしれないが、この千葉県白井市は東電福島第一原発から200km以上離れた場所。大飯原発に関して、大阪の橋下市長が100km圏云々って言っているけど、全然甘い。静岡のお茶からセシウムが検出された事を考えれば、350km以上離れた場所でも影響が出ると考えるべき。

こんな事書くと農家から村八分にされそうだけど、私が落ち葉堆肥を使用した自然営農にこだわって農業を始めたのは、自分で作った農産物に責任を持ちたいから。
だから、安全が確認できるまで休耕もするし、今後、収穫される農産物の放射能検査も自腹でやらないと。
東電に請求しても、この辺りは農業になんら支障の無い地域とされているから徒労に終わるのがせきのやまだけど・・。

ちなみに、私の作った野菜は腐りません。置いておくと、しぼんでしわくちゃになって干からびてカチカチになります。

大根も人参も白菜もキャベツもナスもトマトもタマネギも、実験のために収穫後置いておいたり、収穫せずにわざとそのまま放置したりして、丁度事故前の1年間観察しました。

慣行農法(いわゆる近代農法)であれば、こんなことすると大抵の場合、傷のある場所や野菜の内部から腐り始め悪臭を放ちはじめます。だから、農業大学校などでは必ず全てを収穫し根っこを含め前作の残渣を残さないようにと指導されます。そうしないと必ず病気が出るからと・・。

あれ?話がそれちゃいました・・・。

話を戻すと、この記事からも分かるように、本当に気をつけないと内部被曝しちゃうという現実。

それは東北・関東に限らず日本中どこでも。沖縄ですらピザ窯の薪に福島県産の薪を使用したため、その灰から高濃度セシウムが検出されたり、堆肥が放射能汚染されていたりと話題に事欠かない。

食品に含まれる放射性物質の基準が厳しくなった事で、農協や行政は戦々恐々だと思う。だから、積極的には測りたがらないし、直売所に春の山菜やタケノコが並んでも、検査しましょうなんて絶対に言わない。

私の住む栃木県でも、シイタケやタケノコだけでなく、ふきのとうなどの春の山菜、淡水魚などから新基準値を超える放射性物質が場所によっては今でも検出されている。

一時汚染された福島の牛乳も、他の牛乳と混ぜて基準値以下にして販売されていた事が以前明らかになった。

本来、これらの責任は原子力発電を推進してきた国と東電にあるはず。にもかかわらず、風評被害ということでその賠償を逃れ、少なからず国民を内部被曝させている彼らの責任はなぜ問われないのか。

私は官僚や原子力ムラの人間のように、裏でコソコソ悪さをして責任を取らない人間が一番嫌いだ。

でも、東大話法の使い手である彼らは、責任逃れ、責任転嫁のプロ集団。勝てる見込みは無い。

ならば、逃げるが勝ち。

自分で徹底的に学んで、自分の基準を作り、その基準に沿って自己防衛する。

責任を取らない国や官僚や加害企業がなんと言おうと、一切跳ね除ける鉄壁のディフェンスラインを作る事。

過去の国内公害事例を見ると、同じ事が何度も繰り返され、そして被害者は、いつも小さな子供たちから始まっている。同じ轍を踏まないためには、国を信用せずに自己防衛するしか無いと思う。

悲しいけどね・・・・。


今日の測定値

4月12日 栃木市 午前9時半

SE社製 M4 0.144μv/h(6分間平均値)

エステー製 AC 0.09μSv/h(2回測定平均値)

Medcom社 CRM100 0.146μSv/h

*晴れ・南東の風微風・高さ1m

我が家の基準では、測定値が M4・CRM100で0.17μSv/h
AC-Sで0.1μSv/hを超えると、子供たちは外で遊べなくなります。