偽寄稿:被ばく「効能」強調、実在教授名を使う−−郡山のタウン紙 /福島

6月4日付けで紹介した、郡山市のタウン誌記事は、記者による捏造である事が分かった。福島の人を元気づけよと思い捏造したという事だが、仮に信じた人がいれば、無用な被曝をさせた可能性もある。
今、原発事故から避難している方々に必要なのは、正確な情報であって、デマではない。

放射線の怖さを誇大に宣伝し、不安を煽る輩がいるが、デマには惑わされないように!と震災直後、よくACのTVCMで流れたり、枝野氏も盛んに叫んでいたが、結果はどうであったか?原発から北西方向に汚染地帯が広がり、速やかに情報を開示し非難措置を取っていれば、被曝する人を大幅に減らせたはずだ。

放射線は怖くない大丈夫だからここにいろ」と「放射線は微量でも浴びない方が良い、だから落ち着くまで避難しなさい」この2つは、立ち居地によってどちらも「デマ」ということになるが、前者の場合、10年以上後に放射線による異常が出る可能性がある。

未だに政府東電は、被曝線量が一定レベルを超えない限り身体的影響は無いという「しきい値」説に依拠した説明だけをしているが、人には個体差がり一定レベルなど無いという「直線・しきい値なし」説も説明し、決定権は被災者に委ね、福島県を去ると決めた人には全力でサポートするのが筋だろう。

人口流失に焦り、食い止めようとする福島県や国は、根本的に大きく間違っている。

郡山市で12万部を発行するタウン情報紙「ザ・ウィークリー」(5月7日号)が、放射線で「頭もよくなった」などと被ばくの“効能”を強調する記事を、実在の大学教授からの寄稿と偽って掲載したことが分かった。名前を使われた長崎大特任教授の宮里達郎氏(69)は「寄稿した事実はない。私が被爆者であることや肩書が勝手に使用されたのではないか」と話し、法的措置を検討している。

 同号には「特別寄稿 福島への手紙1『長崎から』」との見出しで「長崎では被爆者が『原爆投下直後に、どんな野菜でも魚でも平気で食べた。おかげさまで、身体は元気で頭もよくなった。世間では何を騒いでいるのか!』と話しています」「被爆者は長命であるとのデータもあります」などと書かれ、「九州工業大学学長 宮里達郎」との署名がある。

 宮里氏は、同紙の編集者と面識はなく、「学長」も8年前に退任している。宮里氏の知り合いの別の大学教授が郡山市で講演した際、宮里氏との個人的な会話やメールのやり取りを紹介。その後、大学教授が講演メモを編集者に渡したことから宮里氏の名前が使われたとみられる。

 記事は複数のインターネットのブログで取り上げられ、「非科学的」などと宮里氏を批判する書き込みが相次いだ。毎日新聞の取材に対し、情報紙を発行する「企画室コア」の三田公美子社長は宮里氏に謝罪したことを認め、「メモを基に、自分が書いた。福島の人を元気づけようと思い、深くは考えなかった」と話した。6月15日 毎日.jp