放射能汚染、1960年代以下と言う人がいるけれど

今回の原発事故における、放射能汚染状況を1960年代の核の時代に比べれば、大した事無いよ。俺等まだピンピンしてるよ。という人がいるけど、発がん率はその頃から猛烈な勢いで上昇してます。その頃から化学物質の氾濫も始まっているので、そっちのインパクトの方が大きいと考えても、放射性物質によるものも相当量考慮されるべきだ。

ところで、以下のグラフを見ると、実は今回の原発事故におけるセシウムの放出量が、1960年代とは桁違いである事が分かる。


出典:勝川俊雄http://katukawa.com/

1960年代の方が酷かったというのは、やはりおかしな話。すでに関東一円で始まった実質的な放射線影響の下の大規模疫学調査。その結果が出始めるのは10年以上後になるが、若年世代の白血病をはじめ甲状腺がんなどに注意を払いながら、万が一の場合は国や東電を相手に裁判で争う覚悟を持たないと・・・。

過去の判例からは、国民が国相手に勝訴した例は殆ど無い。しかし、今回の原発事故は人災であり、被害は極めて甚大である。この悲劇を忘れる事無く、原告が関東一円全ての住民となるようなうねりを、今後何十年も維持して行かなければならない。