今も続く原発からの放射性物質拡散

 文部科学省は12日、福島第1原発周辺の土壌に含まれる放射性物質を調査した結果、ヨウ素セシウム以外に「ランタン140」や「テルル129m」など複数の核種を検出したと発表した。ランタン140の半減期は約2日と短く、放射性物質の大気中への放出が続いていることを裏付けた。

 文科省は、新たに検出された核種は、これまでに確認された放射性物質に比べ、半減期が短いと説明。「検出量もヨウ素セシウムより少なく、人体に与える影響は比較的小さい」としている。

 ランタン140は、原発から23〜62キロの地点で10日に採取した土壌から、土1キログラム当たり24〜640ベクレル検出。テルル129mは、2〜62キロの地点で3日から10日にかけて採取した土壌から、同540〜18万ベクレル検出された。ヨウ素セシウムと同様、原発の北西方向を中心に検出量が多い。産経ニュース 5月12日

1号炉の冷却水が殆ど入っておらず、燃料溶融が明らかになった。2ヶ月が経過しても、海も地下水も空気も汚染が続いている。
関東地方の牧草やお茶からセシウムが検出され始めているが、放射性物質が付着したものなのか、根や葉面から吸収され生体濃縮したものなのか明らかにされていない。この部分が明らかにされないと、体内被曝に繋がりかねないので、情報開示が求められる。

海水に大量放出された汚染水についても、当初御用学者をはじめ、原子力安全委員会水産物に影響はないとしていたが、すでにコウナゴなどで影響が出ている。おそらく、ヨウ素カリウムを多く含む海草類も強く影響される事になり、食物連鎖が始まるだろう。

今、私達に出来る事は、原発の動向に注意するだけでなく、食べ物にもよりいっそうの注意だろう。特に、子供への影響を出来るだけ避けさせるのは、大人の努めである。