文部科学省発 放射能を正しく理解するために 教育現場の皆様へ
文部科学省が4月20日に出した、学校向けの資料には驚きを超えて、怒りを感じる。
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/21/1305089_2.pdf#search='文部科学省 放射線を正しく理解するために'
この中で、確率的影響と確定的影響について説明されている部分があるが、しきい値説のみに依拠し
「確定的影響」には、ある線量以下では症状が全く現れない“しきい値(閾値)”があります。例えば、白血球の一時的な減少は、250ミリシーベルトというしきい値を超えた場合に見られます。
ただし、数年で250ミリシーベルト(=250,000マイクロシーベルト)となるような弱い放射線では影響は生じません。したがって、避難区域外における放射線の強さで、「確定的影響」によって身体的な影響が生じることは、考えられません。
と説明している。
しかし、最後の部分に
しかし、「発がん」が起こる確率は、低い量の被ばくであっても被ばくした放射線の量に応じて増加すると考えて、必要のない放射線をできるだけ浴びないようにするという考え方は、大切です。
と、直線・しきい値なし説を持ち出している。
しきい値説に基づいて、250ミリシーベルトを超えなければ発がんしないと断言したにもかかわらず、一方で発がんの確率は低線量被曝でも増加すると言っている。
これも官僚の責任逃れの手口なのか。
他にも、避難地域以外の土地で積算20ミリシーベルトを超えた地域は無いと断言しているが、下に書いたように原発から60km離れた福島市内や郡山市内から、危険な地域が見つかり始めている。
あまりも無責任な通達がまかり通る官僚組織は「原発利権」を守るために、子供達の未来を犠牲にするのか。
福島県の教育委員会、各市町村の教育委員会はこの通達をどのように理解したのであろうか。
福島市は25日、大気中から国の基準(毎時3・8マイクロシーベルト)以上の放射線量が検出された市内の二つの公園に「利用は1日あたり1時間程度としてください」と注意を呼び掛ける看板を設置し、砂場はブルーシートで覆った。
福島第1原発から60キロ以上離れているにもかかわらず、基準と同じ放射線量が検出された「信夫山子供の森公園」。いつもなら子どもたちの声が響き、桜の花見客でにぎわうが、この日は人の姿は全くなかった。
産経ニュース 4月25日
福島市内・郡山市内の、小中学校や保育・幼稚園から3.8マイクロシーベルト/時以上の値が検出されていることから、当然の結果と言える。
国の基準は1時間当たり平均2.2マイクロシーベルト/時、1日当たり平均で55マイクロシーベルトである。毎日胸部レントゲンを撮り続けている状態と同じになる。
しかも、この値は外部被曝のみの試算であり、食べ物や飲み物、地面に降下している放射性物質の口径摂取は含まれていない。
通達には、体内(内部)被曝しても、排出されるので心配ないとされているが、体内に入った放射性物質は直接子供たちのDNAを含め多数の分子結合を切断し破壊し続けるのである。人間の身体に備わっている細胞の補修機能は、自然界からのものに対応しているのであって、人工的に作られた放射性物質に対しては未知の部分が多い。
何度も言い続けるが、最後に子供を守れるのは家族だけである。支援組織はいくつもあるので、活用して欲しい。
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