母乳から微量の放射性物質

福島第1原発事故で水道水や農作物から放射性物質が検出された問題を受け、市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」(村上喜久子代表)は20日、福島市内で記者会見し、福島など4県の女性9人の母乳検査で、茨城、千葉両県の4人から1キロ当たり最大36.3ベクレルの放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。

 厚生労働省は水道水の放射性ヨウ素が同100ベクレルを超える場合、粉ミルクなどに入れて乳児に摂取させないよう求めているが、母乳については明確な基準はなく、村上代表は「今回の数字が高いとも低いとも判断できない」としている。時事通信 4月20日

10日前に紹介した、厚生労働省から妊産婦・乳幼児保護者あてのパンフレットを改めて見てみた。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014hcd-img/2r98520000014hdu.pdf

国の指示に従っていれば安全だから、国の言う通りにしなさい。母乳も安全だから大丈夫と書かれている。
但し、2011年4月1日時点の考え方をもとに作っていますと最後に書き加えて。
4月1日以降で、このパンフレットに誤りがあっても責任は取らないということだろう。

牛の原乳から高濃度の放射線が検出されたのだから、人間の母乳から出てもなんら不思議ではない。そして、茨城・千葉両県の女性の母乳から、ヨウ素131が検出された。これは、母親が飲み水や食べ物などを通して、体内被曝をしたため、母乳を介して子供にヨウ素131を入れてしまうという悲しい結果である。
母乳に関しては何の基準もないが、原子力工学の専門家の先生方はマスメディアを通し100ベクレル以下だから安全であると言っている。しかし、その基準になっているのは原発推進派の国際機関であるICRPの基準である。