あまりに暑くて
今日はあまりに暑くて、昼間の野良仕事を止めて、本を読んだ。
この春休みに家族と友人で訪れた水俣の帰りに、鹿児島出身のMさん
に頼んで、知覧特攻平和会館を訪れた際に購入した本
『新編 知覧特別攻撃隊』 高岡修編 ジャプラン 2013年
写真・遺書・遺詠・日記・記録・名簿などが載っている。
なかなか、読む時間がなく本棚に置いてあった。この本を読みながら
最近、安倍内閣が突き進む集団的自衛権と積極的平和主義を汗ダラダラ
(家にエアコンが無いので)かきながら考えた。
この本で、私が最も重要だと思ったのは、特攻の母と呼ばれた
富屋食堂の島濱トメさんが、特攻隊員たちの思い出を語った部分。
本書59ページにこんな行がある。
「隊員の人たちの多くは、戦争をしてはならない、平和な日本であるようにという事を言っていました。そして、そのことをできるだけ多くの人々に伝えて欲しいとも言っていたのです」
二十歳そこそこの若き特攻隊員達が、第二の母と慕った島濱トメさんに託した遺言だと私は思う。
遺書や遺詠には、天皇への忠誠や両親への感謝などが綴られているが、彼らの本心は「戦争をしてはならない」ではないのか。
安倍政権が声高に叫ぶ積極的平和主義と集団的自衛権。
彼らにとっての積極的平和主義とは、武力を持って恫喝外交を行う
冷戦と何ら変わらない。
もともと、積極的平和主義とは、アメリカの社会学者クインシー・ライト
氏が著書「戦争学」の中で、「消極的平和」と併せて使ったのが始まりと
され、その後、米国に留学したノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥン
グ氏が「消極的平和」を戦争のない状態、「積極的平和」を戦争だけでな
く貧困や差別、経済的搾取などの構造的な暴力がなくなった状態、と定義
したものだ。
安倍政権、ここでも意味を曲解して言葉を使ってる。
政界のサラブレッドなんてよいしょされちゃっている、ボンボン政権の暴
走ぶりは本当に酷すぎる。
このまま集団的自衛権を使って、ついでに武器輸出三原則も無くして武器
も輸出出来ちゃう国となり、アメリカの配下に入り世界中で刀もちな
んてやってたら、世界から尊敬されるどころか、テロの標的にされるのが
オチだ。今、世界中で起こっている紛争の根源は何なのか?
単なる宗教対立?民族紛争?
その陰には必ず、利権にまみれた大国の影がちらつく。
まず日本が行うべきは、利権にまみれた大国や多国籍企業の暴挙に対し物
申す事ではないのか。
特攻隊員として亡くなっていった若者たちに、安倍晋三は泥を塗るつもり
か。「戦争をしてはならない」彼らの言葉が安倍政権に届くことはないよ
うだ・・・。