放射性物質の拡散予測

原子力規制委員会から、現存する国内の原発が過酷事故を起こした場合の放射性物質の拡散予測が発表された。

発表されるだけましだが、地形も気象条件も考慮されない予測に何の意味があるのか分からない。

東京電力福島第一原子力発電所の爆発事故から放出された放射性物質は、その多くが海洋上に流れたにも関わらず、東北各県から静岡・山梨に至るまで今でもセシウムが検出され続けている。山梨県鳴沢村の野生キノコから基準値超のセシウムが検出された。その値は、栃木南部で採取された野生キノコよりも高い。

今後数十年は、野生キノコから検出され続けることは、チェルノブイリ原発事故の被害地域を見れば明らかだろう。鳴沢村は野生キノコ狩りを売りにした町おこしもやっていたと思うが、それもダメになるだろう。

これだけの被害を出した原発事故だが、幸運にも格納容器の爆発は起こらなかった。
もし、格納容器が圧力によって爆発していれば、東京を含め関東全域が人の住めない地域になっていた可能性が高い。

今回の拡散予測、どう考えても甘すぎる・・・。


今日はもう一つ。


出典:東京新聞 10月25日

今朝の東京新聞こちら特報部」の記事に、「福島県 子どもの放射能尿検査せず」とあった。

もともと、子どもの被曝を知る上でWBCは不向きとされてきた。精度を高めるには、Ge(ゲルマニウム半導体測定器を使用し、排出される尿を検査する必要がある。

ところが、福島県と検討委員会メンバーは、検査できるGe半導体測定器が牛肉などの食品検査を優先しているために不足しており、尿検査に使用するのは無理だとしたとされる。

それって、本当なのか?

栃木県のある農協には、今夏Ge半導体測定器が導入されたが、稼働率が良いとは聞いていない。それは何故か?
農家が測定を依頼しても、万が一検出されると報告・公表せねばならず、その責任は誰が取るのかという事で、測定してもらえないとの事。

宝の持ち腐れ状態の物が探せばある。福島県にやる気がないだけだ。
栃木の農協と一緒で、万が一続々検出されてしまうと大変な事になるからわざとやらないのであれば、明らかに子ども達への犯罪だ。

記事の後半に、つくば市放射線測定器メーカー「シンメトリックス」が、Ge半導体測定器と同レベルの検査機器を350万円で来月発売するとあった。

復興財源を全く関係のない所で使えるようにした、醜き白アリ官僚。彼らに食い散らかされる前に、上記の検査機器を100台でも200台でも購入して、尿の継続検査を行い福島の子ども達を守るべきだ。

白アリ官僚たちの庁舎工事などに使うのであれば、私は納税拒否をしたい。

今日の空間線量測定結果

10月25日 午前9時 栃木市

エステー製 AC-S 0.05μSv/h

Medcom社製 CRM100 0.112μSv/h

  SE社製 M4  0.140μSv/h  

*曇り 北西微風 高さ30cm