責任転嫁

民間事故調の報告書が先日発売され、テレビでは管前首相の高圧的態度が皆を萎縮させ事故を拡大させたと、官僚・東電の擁護とも取れる報道が一斉にされた。特に、同席者の証言として「国としてどうなのかとぞっとした」という言葉を取り上げ、さも管前首相の無茶ぶりのせいだとした。私もこの報道でイラ管だからなと思ったが、その同席者で発言主である内閣審議官の下村健一氏のツイッターを読んで、テレビの危うさを実感した。

以下、下村健一氏のツイッター抜粋

民間事故調/2】まず、大きく報道された、《電源喪失した原発にバッテリーを緊急搬送した際の総理の行動》の件。必要なバッテリーのサイズや重さまで一国の総理が自ら電話で問うている様子に、「国としてどうなのかとぞっとした」と証言した“同席者”とは、私。但し、意味が違って報じられている。

民間事故調/3】私は、そんな事まで自分でする菅直人に対し「ぞっとした」のではない。そんな事まで一国の総理がやらざるを得ないほど、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップ達の有様に、「国としてどうなのかとぞっとした」のが真相。総理を取り替えれば済む話、では全く無い。

民間事故調/4】実際、「これどうなってるの」と総理から何か質問されても、全く明確に答えられず目を逸らす首脳陣。「判らないなら調べて」と指示されても、「はい…」と返事するだけで部下に電話もせず固まったまま、という光景を何度も見た。これが日本の原子力のトップ達の姿か、と戦慄した。

民間事故調/5】それが、3・11当日の総理執務室の現実。確かに、こういう張り詰めた時の菅さんの口調は、慣れていない者を委縮させる。それは30年前の初対面の頃から感じていた問題。しかし、「だって怖かったんだもん…」という幼稚園のような言い訳が、国家の危機の最中に通用していいのか?

http://mobile.twitter.com/ken1shimomura?max_id=177081820448436224
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下村氏のツイートで気になったのが、この事態下に地蔵のように動かない居合わせた技術系トップ達の有様に、「国としてどうなのかとぞっとした」という一文。

経産省官僚(原子力安全委員会保安院含めて)や東電の技術系トップが、「成す術もなく」ただだっまって事の成り行きを見ていたという無責任な行為が、イラ管の叱咤とすりかえられたという事が事の真相だろう。
であるなら、頭でっかちで役経たずな官僚・東電の技術系職員達に、国民の前できっちり謝罪させ、刑事罰を含めた重い処分を科すべきだろう。この原発事故で被害を被った人間から見れば、1年が過ぎても誰も責任を取っていない状態という方がぞっとする。こんな組織で原発を再稼動すれば、間違いなく同じ過ちを繰り返す事になる。

3月14日 栃木市 午後1時

SE社製 M4 0.150μv/h(3分間平均値)

エステー製 AC 0.10μSv/h(1回測定)

Medcom社 CRM100 0.125μSv/h

*晴れ・多方向から微風・高さ1m