アメリカ原子力規制委員会 事故直後の議事録

3.11の巨大地震以降、政府官邸や原子力委員会原子力安全・保安院東京電力がどのように対処してきたのか・・・。
責任追及されることを恐れて、議事録をとらないという暴挙を犯し、先日その事がやり玉に上がったが、思わぬところからその対応ぶりが明かされそうだ。

アメリ原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後の委員会内部のやり取りを記録した議事録を公表しました。この中では、アメリカ当局が、事故発生から5日後には、最悪の事態を想定すると1号機から3号機までの3つの原子炉がすべてメルトダウンする可能性もあるとして、日本政府が付近の住民に出した避難・屋内退避指示よりも広い範囲の勧告を行うよう提起していたことが分かりました。

アメリ原子力規制委員会は、21日、東日本大震災が発生した去年3月11日から10日間にわたる、委員会内部の電話などによる緊急会議のやり取りを記した3000ページ以上にわたる議事録を公表しました。
それによりますと、事故発生から2日後のアメリカ東部時間12日には、福島第一原発の敷地内の周辺でセシウムなどが検出されたことが分かったことから、少なくとも原子炉内部で部分的な炉心損傷が起きている可能性があるなどとして、発電所から半径50マイル=およそ80キロ圏内に避難勧告を出すべきはないかと、幹部が原子力委員会に対して進言していたことが分かりました。
さらに、16日には、原子力規制委員会のヤツコ委員長が、最悪の事態を想定すると、1号機から3号機までの3つの原子炉がすべてメルトダウンする可能性もあると指摘し、また、ボーチャード事務局長が、「同じ事態がアメリカ国内で発生すれば、原発から50マイル以内には避難勧告を出すのが妥当だと思われる」と述べて、日本政府が福島第一原発の付近の住民に出した半径20キロ圏内の避難指示、20キロから30キロ圏の屋内退避指示よりも広い範囲の勧告を行うよう、委員会に提起していたことが分かりました。
今回公表された議事録は、アメリカの規制当局が福島第一原発の事故を受けてどのような初動対応を行ったかを示す資料だけに、関心を集めるものとみられます。2月22日 NHKNEWSweb

このニュースを見る限り、12日の時点で日本政府と原子力委員会保安院は、アメリ原子力規制委員会から原発80km圏内の避難をするべきだと進言されていた事が分かる。

しかし、日本政府が住民に出した指示は20km圏が避難、20kmから30km圏内が屋内退避だった。しかも、どこへ避難するべきか指示もなく、その目安となるSPEEDIのデータを、パニックが起こるからという理由で公表しなかった。

この日本政府の対応振りを見て、アメリカは軍関係者を含め、全てのアメリカ人に対し80km圏から退避するよう勧告を出した。このことを覚えている人は多いだろう。

その直後から、フランス・イギリス・中国・イタリア・ドイツなどの諸外国は、自国民の救出のため全力を注ぎ、チャーター機を飛ばして緊急帰国させるなどの対応をしていた。

SPEEDIの情報を隠し続け、アメリカの進言も無視し福島の人々を被曝させた日本政府も原子力関連のおえらい先生方も、東電も、無能な国会議員も、誰も責任を取ってない。
それどころか、未だに国民を被曝させ続け、この程度の放射線量なら全く問題ない、福島の子どもの3割りに甲状腺にしこりが出ても全て良性で問題ないと切り捨てている。

SMAPを使って、福島を食べようキャンペーンCMが大々的に流されている一方で、海の汚染状況の調査も行わず、放射性物質の出た農産物はこっそり処理して、公表は一部分に留める。東京都の学校給食からセシウムが検出されても、基準値内だから大丈夫ともみ消そうとする。

この国の権力者達は、既得権益と国民の命を天秤にかけて、経済最優先、国民の命など放っておけという答えを出した。


今日はもう一つ。

先週の土曜日、宇都宮大学で『放射能汚染-食の安全をめぐって-』というシンポジウムが行われた。

その中の講演で、崎山比早子氏(元放射線医学総合研究所主任研究官・医学博士)が発表されていたのだが、気になる報告があった。


「食べ物と内部被曝」崎山比早子氏資料

ブログでも紹介してきたが、甲状腺ガンに関しては、放射性ヨウ素と子どもの成長ホルモンの関係性に注意が注がれていたが、実は大人の方が影響を受けている事が分かった。

チェルノブイリ原発事故後、べラルーシにおける子どもの甲状腺ガンは、事故後10年から15年でピークを迎え収束しているが、大人は事故前の7倍以上に増え続けている。

子どもの心配ばかりではなく、大人の心配もしないといけないようだ。

今日の測定値

2月22日 栃木市 午前9時

SE社製 M4 0.141μSv/h(3分間平均値)

*晴れ・北西微風・高さ1m(

昨日の測定値

2月21日 栃木市 午前11時半

SE社製 M4 0.136μv/h(3分間平均値)

*晴れ・北西微風・高さ1m